つれづれ日記、兼フランス語学習帳。

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水いらず 

雨のち曇りの土曜日。
どろりと眠る午後。

目覚めたら、頭がすっかり軽くなっていた。
躰中の感覚を開け放したままぐいぐい歩く。
渋谷へ向かう途中にあるおしゃれ本屋さんに何気なく入る。

サルトル『水いらず(Intimité)』
吸い込まれるように、買う。何の目的もない散歩のはずだったのに…。
本に呼ばれていたのだろうか。

感想は…いろいろあるのだけれど、やはりサルトルは変わっている。
あんなふうに、子どものような感性で生きていくって、苦しくないだろうか。
ちくちくと何かが刺さるようで。

躰全体で感じているはずのこと、無意識の色や気配、音、匂い、
心の奥にそっと封印しているはずのことを、きちんと言葉に落とし込んでゆく作業。


以前、父の友人がサルトルを評して「気の弱ぇえヤツだなぁ」と言ったそうだが、
(『嘔吐』を読んでの感想らしい)分からなくもない。
まるで神経をむき出しにして歩いてる人みたいだ。


短編集で、いろいろなテーマを盛り込んでいるが、わりとつらつら読めます。
表題作ほか、スペイン内乱を舞台に描かれた『壁(Le mur)』、
実存からの逃避を描いた『部屋(La chambre)』、
犯罪による人間的条件の拒否をテーマにした『エロストラート(Erostrate)』、
人間の可能性と宿命を描いた『一指導者の幼年時代(L'enfance d'un chef)』
…といった感じで収録されています。
ご興味のある方はぜひどうぞ。
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